獅子裁乱れ歌第17話「犬と猫」


わんにゃんわんにゃん。

「……」

「……」

「……えーと、智子。急にどうしたの?」

「え?何が?」

真美が急にどうしたと聞いてきた。

私には何のことか全く分からなかった。

「いや、何がじゃなくてどうしたの?」

真美は何か疑問に思っているようだが、私にはさっぱり分からない。

「どうしたの真美。少しは落ち着いたら?」

「いやいや、私はいたって普通だよ。急に智子が変な事言うから」

「変な事って?」

「わんにゃんわんにゃんって」

「えっ、真美何言ってんの?」

「いやいや、私を変な人扱いはやめてくれるかな。智子がそう言ったんだから」

「へ?私が?ないない、そんなこと私が言ったら変な人、略して変人じゃん」

「いや、だからって私を頭がオカシイ人にされてもとっても困るんですけど」

「いやいやだからって私が言うわけないじゃん」 「智子、病院行こうか。自分で気づいてないのに言葉喋ってるとか、どっかおかしいよ」

「いやいやいや。そんなこといっちゃ駄目だって、無意識とかあるんだから」

「でも、自分が言ったって認めないじゃん」

「だって言ってないから」

「フハハハハ!久しぶりに見つけたぞ小娘!」

一瞬、声がした方を振り向く、そこにはなぜか犬のキグルミ(顔が見えるタイプの)を着た変態の姿が。

「いやいや、いい加減に認めちゃいなよ」

「だから認めるも何も私は言ってないって」

変態を無視して会話は継続された。


あとがき


わんにゃんわんにゃん。

なんなんでしょうかね、これ。

もしかしたら、本当に智子は言ってなくて、近くにいた犬と猫がじゃれあっていたのかもしれないですね。

なんて、別の道を用意したりしてw

まぁ、真美が親友の声を動物と間違えるのか?なんて言ったらそんな道は消えるわけで。

そんなことはおいて置いて獅子裁乱れ歌17話、セリフだらけの回になってしまいました。

おかげで読みづらいかも知れません(反省)

勢いしか存在しない話になった挙句、投げっぱなしで終わらせた今回の話。

楽しんでいただけたらこれ幸い。

まぁいいや、次回予告いきましょ。

「ふんっ、無視を行使するとはいい度胸だな小娘」

変態がキグルミを破り捨て、全身が披露される。

その中から出てきたのはマッチョな体!

「みっちり鍛えたこの体から放たれる攻撃の数々、小娘程度では防ぎきれまい!」

やけに自信満々な変態の末路とは!!

次回獅子裁乱れ歌第18話「母さん、俺宇宙の中に人を見つけたよ」

乞うご期待!

そんなわけないって、何度言わせるんだ!(香奈)

続く!


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